ナイショ…ナイショ…

内緒だよ…内緒だよ…
誰にも言っちゃいけないんだ
君とボクにはお仕事がある
とっても大事な秘密だよ…
神様からのお言いつけだよ
だからこっそり耳打ちするのさ

内緒よね…内緒だわ…
ちゃんと覚えているからね
アタシとアナタは忘れちゃいけない
どんな時でも忘れない…
神様からのお言いつけだわ
だからこっそりお返事ね

ボク達自慢の 茶色の縞模様
これに着替えて行きなさい
あそこのお家へ行きなさい
その毛皮が目印になる
そんな言葉を頂いたよね
アタシの自慢の 茶色の縞模様
これを着てれば巡り合える
あそこのお家に辿りつける
だからアタシは待ってみた…
そしたらアナタにまた会えた

忘れちゃいないよ お言いつけ
忘れちゃいないわ お言いつけ
辿りついた そのお家
お日様色で満たすんだ!
一緒に暮らす そのお家
優しい色で満たすのね!
内緒だよ…内緒だよ…
ボク達は こっそり魔法を使う
お日様色の魔法だよ
笑顔の眩しい魔法だよ!
内緒よね…内緒だわ…
アタシ達には お仕事がある
優しさ色の魔法よね
心を満たす魔法だわ!

。。。あ!めっかっちゃった!(笑)
そんな言葉が聞こえてきそうな写真が撮れました。
かーさん、これは内緒だよ!
そんな声が聞こえてきそうな兄妹の姿です。
久方ぶりに、かーさんの「言葉遊び」が疼きました。
大丈夫、大丈夫!
かーさん、ちゃんと見ないふり。
内緒話は内緒のままで…
ずっと解けない魔法にかかったままだよ。。。
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ショートショート

「秋の日の つるべ落としの 夕間暮れ
ひときわ泣きて カラス飛び行く」
ついさっきまで夕陽に輝いていた街路樹が、まるで大きなマントにすっぽりと包まれた様に影ばかりに変わっていく。
三々五々「またね!」と手を振る友達と別れた途端、一気に影が濃くなった気がして自然に足取りが早くなった。
すれ違う自転車はジージーと重たげな悲鳴。
前車輪から発電する摩擦音だ。
もう少し…もう少しだ…
さっき転んで擦りむいた膝っ小僧のヒリヒリした痛みも忘れて、駆け足のまま角を曲がる。
と…その時
一陣の風が舞った!
フワッと体が浮き上がる様な…気紛れな風の中
目の前には花!花!花!
薄暮の中に群れ惑う、小さな金の星達が舞っている。
と、同時に襲って来るむせ返る様な濃厚な香……
金木犀の大樹が、風に負けじと腕を振るわす度、その腕先から星形の花が舞い飛んでいるのだ。
ワタシは花の中に居た。。。
いや…花を模った宇宙の中に居た。
…刻(とき)が…止まった……
髪に…肩に…手に…瞼にすら星が降る。。。
花の香に酔い眩暈すらし始めた時
「カ”~~ァ!」「カ”~~ァ!」
ねぐらへ急ぐのか、カラスが一羽頭上をかすめた。
その声にハッと我を取り戻した時…見上げるばかりの大樹が一際腕を伸ばし襲い掛かって来るかのように闇を濃くした。
「おいで…おいで…花になりたくはないか?」
「ここへおいで!我と共になれ!」
。。。。!!
夢中で走った!
後ろを振り返らず息が切れるまで走って走って走りぬいた!
それなのに花の香は追いかけてくるのだ。
どこまで走っても、あの濃厚な匂いが纏わりついて離れない!
嫌!嫌ぁーーー!
手足を滅茶苦茶に振り回し、壊れたおもちゃの様に不可思議な動きのまま、それでも走った。
…どうやって家に辿り着いたのか……覚えていない…
気が付くとワタシは、母の腰にしがみついてしゃくりあげていた。。。
「あらあら…こんなに一杯金木犀を連れてきたの?」
母の手が、ワタシの髪に伸び、次いで着ていた上着のフードを払った。
。。。パラパラと落ちて来るその花は、既に星とは呼べないただの花に帰している。。。
「あら?カラスの羽根まで!」
フードの底には一枚の真っ黒な羽根。
。。。これは…御守りなのだろうか…それとも………
「黄昏の 逢魔が時の 主達の
覇権を競うか 花の声する」

週末ですので、久し振りの「かーさんの創作劇場」でした。
昨日、出掛けた際に今を盛りと咲き誇る金木犀の花達を見掛けたんです。
丁度夕暮れだった事もありますが、何となく「怖さ」も感じる光景でした。
桜といい、金木犀といい、その満開時には何故か心がザワザワしませんか?
そんな気持ちのままで書かせて頂きました。
と、これだけでは何ですので…
一つご報告を。
先日「とーさんが猫飼いさんになった」と書かせて頂きましたが…
訂正してお詫び申し上げますm(__)m。
この所、すっかり「小夏様用」になった、とーさんの足の間。
昨夜もテトテトやって来て、とーさんの足の間に陣取りました。
かーさんの所が空いているにも拘らず…です。
当然とーさん満面の笑み!
「そうかそうか…こなちゅはとーさんがええんか♪」
その姿…どう見ても
小夏様に飼い慣らされた様にしか見えません!
よって、ここに「とーさんは猫に飼い慣らされた」と訂正させて頂く次第でございます。
まぁ、嬉しそうだからいいんですけどね(笑)



いつも応援有難うございます♪
小ネタ劇場
とある雑居ビルの4階。
何処にでもある様な小さなカウンターバー。。。
そんな場所に、これまた何処にでも居る様な新年会流れであろう上司らしき男性と、肩を抱かれる様にして入ってきた女性の姿。
「あの…本当にもう帰らないと。。。終電に間に合わなくなりますので…」
肩に置かれた手を迷惑そうに身を捩り乍ら外そうと試みる女性。
「まぁまぁ…そう言わずに!もうちょっとだけ付き合ってくれよ~」
「これも社会人としてのツキアイってヤツなんだぜ」
「それに俺はこう見えて清廉潔白!下心無し!お腹真っ白!」
「堅苦しい事言わずに、な?一杯だけ付き合えって」

やっぱり何処にでもありそうなゴリ押しの言葉を吐きつつ、目がエロってる!
その目は決して清廉潔白なんかじゃない!
女性は尚も言い募る。
「部長は愛妻家だってお聞きしてますよ?」
「奥様がお家で待っておられるんでしょ?」
ここ!そう!ここがポイントだ!
とばかりに声のトーンを一段低くして男は語り出す。
「男ってのはなぁ…どうしようもない生きモンなんだ…」
「安心できる良港があっても、どこかで大海原へ漕ぎ出してみたくもなる」
「まぁ、あれだな!まだ見ぬ港を永遠に探し続けてるって…ヤツかな…」

男が酔う程に女は醒める……
っちゅうか、そもそも酔う気もないらしい。
だが、悲しいかな男はそれにすら気付かない(アホだ!)
こりゃぁ相手してても無駄だと悟った女性、白けた顔で無口になる。
「…はぁ…ほぉ……へぇ~……」
それをどう勘違いしたのか、ここぞとばかりに攻める男!
「君を初めて見た時、他人とは思えなかった!」
「きっと前世からの深い強い絆があるに違いない!」
「そう…これは神の思し召しだ!!」

「他人ぢゃ~ねぇーだろがっ!」
「い・も・う・と!」
「脳味噌腐ってんのかぁーー!」
「そのツルンツルンの脳味噌に、身体と同じ縞々刻んじゃろかぁーーーっ!」

訳あり風な写真が撮れましたので、ちょっと遊んでみましたぁ~♪
お粗末m(__)m


お手間を取らせてすみません。
いつも応援有難うございます♪
旅籠「茶虎亭」
とある「海なし県の片田舎」
しっかり者で美人と噂の女将と、抜けまくっているが案外良い仕事をする(かもしれん 笑)若旦那。
そこに仕えるのは、嵩高い中年夫婦だけと言う、小さな小さな旅籠があったとか。
今日は久々のお客様がおみえになる日♪
朝から、ボヘラ~っとする若旦那や、ともすればサボろうサボろうとする下僕夫婦に、テキパキと指示と叱咤と繰り出しつつ…
美人女将はソワソワと人待ち顔。

そこへ、目の前を呑気にプラプラと横切る下僕2の姿。
その手には一応掃き清める為か、竹箒。。。
「とーさん、幾ら涼しゅうなった言うても、まだ八月やし!」
「気持ちよぅお迎えするんやったら、打水の一つもしぃひんかったらアカンよ」
「ああ!アカンって!打水した上は歩いたら台無しや!」
「後ろへ下がりながら水を打たなアカン」
「…まったく…イエティーみたいな足跡残してどうするんや…」

続いてやって来たのは下僕1。
お出迎えの水菓子の相談の様だ。。。
「そうやなぁ…なんや今日はムシムシするし、のど越しのええもんにしよか」
「こんな時に、黄な粉餅とかやったら、喉が詰まってかなわんし」
「あ!そや!あれがええわ!あの桃を炊いたんを冷とうしたヤツ♪」
「その分お茶は温かいのがええわ。取って置きのマタタビ茶まだあったろ?」
「ああ!先に言うとくけど、お客さんの分までつまみ食いしたらアカンよ!」

最後にやって来たのは若旦那♪
「ねぇねぇ♪小夏」
「ボクは?ねぇボクは?」
にっこり笑って女将が答える。
「若旦那はんは、どっしり構えてたらよろしいねん」
若旦那、尻尾をピーンと立てて満足顔!
「そか!ボクはドッシリしてたらいいんだね♪」
「。。。下手に張り切られたら大変やわ。。。」

やっと準備が整った小さな旅籠。。。
そこへ本日のお客様がおみえになられます。
「ようこそお越しやす!」
「お待ちしてました♪」
「なぁ~んも無い旅籠ですけど、どうぞゆっくりお寛ぎやす💛」

とある海無し県の片田舎に、ひっそり佇む「旅籠茶虎亭」
お客様は年に数組(笑)
それでも精一杯のおもてなしをさせて頂きます♪
しゃっきり女将と、のほほん若旦那。
それに付き従う下僕が二人。
心よりお待ち申し上げておりますゆえ、ご予約はお早めに(笑)


ご訪問と、ひと手間をかけての応援、いつも有難うございます。
読んで頂けることが、かーさんの力になっております!
心からの深謝を♪
キラキラ欠片の物語
「パチンッ!」
何かが割れた音で、ボクは目が覚めたんだ。
ここは何処だか解らない…
でも、とっても柔らかい光に満ちた場所で、寒くもなく暑くもなく、ボクは気が付くとフワフワの真綿みたいな場所にコロンと座ってた。
周りを見渡すと、ボクと同じ様に、たった今目覚めたばかりの様な子が居て、やっぱりキョトンと周りを見渡してたよ。
そして、少し上の方から、「パチンッ!」って音と共に、ふんわりと落ちてくるのも見えたんだ。
どの子も不思議な事にぼんやりした光に包まれてたよ。
だから、はっきり姿形が見えないんだ。
きっとボクも同じなんだね…何故かその時それが解ったんだ。
でね、音のする上を見上げると、光の加減で色々な色に見える球体がたっくさん浮かんでた……
少し大きいのや、小さいの…
ゆらゆら揺れているのは、もうすぐパチンってなるのかな?
とっても不思議で綺麗なので、ボクは飽きずにずっと見てたんだけど、そのうち
「行かなきゃ」
って何故か思った。。。
何処へ行くのかも、何故行くのかもちっとも解らないけど、とにかくボクは行かなきゃいけないんだ!
そしたらね…仲間達もみんな動き出したよ。
きっと皆も行かなきゃ!って思ったんだね。
少し行った先に、何だかキラキラ光るモノが一杯に敷き詰められた場所があったの。
色んな形と色なのに、どれも全部キラッキラでとっても綺麗!
「うわぁーーー!綺麗だ!」
ボクは嬉しくなって駆け出したんだ!
そうしたら、ボクより先にキラキラに辿り着いた子が、一つのキラキラに触れた途端、とっても不思議な事が起こったんだ。
今までぼんやりとしか見えていなかった子が、キラキラに触れたらはっきり形になったよ!
しかも、とっても綺麗な三毛柄もクッキリ。
その次にキラキラに触れた子は、白黒のオシャレなタキシードに着替えたっぽい。
あっちには、素敵なブルーグレーの毛皮も見えた。
こっちでは、漆黒の艶々な黒!
でね!でね!どの子もしっかりと様々な形のキラキラの欠片を口に咥えてるんだ!
何だかボクとっても嬉しくなって、どのキラキラにしようかって少し迷っちゃった。
ボクはどんな色になるんだろ…
どんな欠片を咥えるんだろう…
少し悩んでいたら…何だかね、とっても「どうしてもこれがいい!」って思えるキラキラを見つけたんだ。
どうしてだか、やっぱりちっとも解らないけど…
「これがボクのだ!」って何故かそう思えた。
そのキラキラにそっと触れてみると…
ボクの体は、まるで幕が揚がる時みたいに色付いたんだ!
とっても素敵な茶色の縞々!
そう!ボクは茶トラになったよ!
でもね、驚いた事に、ボクの横には同じキラキラに触れたらしい、そっくりな茶トラの女子もキョトンと座ってた!
…そっか…同じキラキラだったんだね…君も…
だからね、ボク達はキラキラの欠片を半分こずつ咥える事にしたんだ♪
。。。その時…どこからともなく声が響いたよ。。。
「さぁ、行っておいで!」
実はね…ボクそれからの事はあんまりよく覚えてないんだ……
何故だか独りぼっちになって、ひどくお腹が空いてて…
車が一杯走ってるのが怖くって、不安で鳴いてたんだ。
「ボクはここだよーーー!」
そしたら、聞こえたんだ。
「猫ちゃん居るの?出ておいで」って声。
慌てて出て行って、声の主を見た瞬間…ボク解ったよ。
あ!この人なんだって。
…だって、その人の胸の処には、ボクが咥えていた欠片がピッタリと嵌る穴が開いているのを見つけたもん!
そっかぁ…このキラキラの欠片は、そう言う事だったんだ!
そう思いながら、その人の横に居るでっかい男の人を見たらさ
ボクと半分こにしたキラキラの欠片が、ピッタリの穴があったよ!
なぁ~んだ♪そう言う事か!
きっとあの子ももうすぐ来るんだね♪
そうじゃなきゃね!
何しろ半分こだったんだもんね!
時々今でも思うんだ。。。
今もきっと「パチンッ!」って生まれてきて、自分だけのキラキラの欠片を咥えた子達が
「行っておいで」って送り出されてるんだろうな…って。
みんな頑張るんだよ!
早く行って、ピッチリ欠片で埋めてあげるんだよ。
なぁ~に、きっと大丈夫!
だって…自分で選んで決めたんだもん。
そうだろ?



ご訪問と、ひと手間をかけての応援、いつも有難うございます。
読んで頂けることが、かーさんの力になっております!
心からの深謝を♪