毛玉の乱 初夏の宴




さぁて 皆の衆お立合い!
今宵興じられまするは、名も無き獣の天晴れなる狂宴にござい。
なぁに お手間は取らせませぬ。
ほんのカラスが昼寝をする暇!
とくと仔細をごろうじあれ!



  う”~~~~ぐぅ~~~う”~~~!


地を這わんばかり 地獄の鬼も青ざめ逃げ出さんとするかの唸り声。
声の主はと見渡せば
何と、日頃は「天の鈴」か、かの国の「ローレライ」かと倣わされる心溶かす声の持ち主である小夏姫。


鼻上にクッキリと皺を寄せ、半目に開いた瞳は煌々と睨みをきかせ
食いしばったかに見える口元からは、世にも恐ろし気な地鳴りの如き声!
半身に横たわった姿勢からは、今にも爆裂しそうな両手での殴打の準備!



 「やれるものならやるがよい!」
 「この 小賢しい小童が!」
 「ワラワの制裁が欲しくばくれてやる!」




5月15日1
イメージ画像でござい(笑)




片や対峙する影も負けじと応戦。


  ぅわぁ”~~~おぉ”~~~~!


その言葉尻に はっきりと「濁点」を付けて仁王立ちするは八朔丸。


威嚇せんとか その背を連なる山脈の如く毛羽立たせ、しかと持ち上げた尾は常の3倍にはなろうかと言う太さ!
「もはめど あり」も弟子入りを願い出るかの様な 軽妙な前後左右への足取りは、まさしく「蜂の如く刺し 蝶の様に舞う!」
下方から繰り出される連打に臆する事なく、引いては進み 進んでは引く!
そして機を見てその懐に飛び込むや、首筋に狙い澄ました一噛みを加え、すぐさま引くその姿は、まるで闘神のごと!
日頃の「適当を善し!」とする昼行燈の姿からは想像もつかぬ 「闘う漢」!



 「今日と言う今日は 許さないです!」
 「いっつもボクが譲ると思ったら大間違いです!」
 「ホントのボクは強いんですからね!」


口調と姿が似合わぬもまた彼らしき哉!






5月15日2
勿論イメージ画像なり(笑)




今宵の「しとね」を賭けた大一番は、激しく…だが静かに…繰り広げられる…


毛玉団子になりつつゴロゴロと転がり、一転飛び退ってはまた絡まる!
宙を舞う毛と、振動…そして唸り声。


  はて…普段よりはちと激しき哉。。。


足元で繰り広げられる静かなる闘いを、横になったまま頬杖をつきつつ眺めながら、いざとならば仲裁に入らんと構える。



。。。と、気付くと何故か双方、チラチラとこちらへ視線を投げかけるではないか。。。



 「見てる?見てる?ボク強い?」
 「そなた!眺めておらず何とかせぇ!」


いやいや、ここは成り行きを見届けるが吉。
御身労わられよ!



刻にして如何ほどばかりか。。。


劣勢を悟ったか 小夏姫がヒラリと身をかわし場を去られ…
その場に残りし八朔丸、「ふんっ!」と一際大きな鼻息を吐き出し、悠々と「しとね」に身を横たえた。


双方、暫し気を落ち着ける為と毛繕いに勤しむ音だけが響き渡る中、ツツと小夏姫が顔側に参られ、コツンコツンと額を打ち付けつつ「報告」をされる。


「八朔が酷いのじゃ!」
「おなごを大切にせん漢など、下の下!」
「体ばかり大きゅうても、あれは童!まだまだなってはおらぬ!」


常と変わらぬ鈴声で、懸命に戦況を報告された後、いかにも「慰めよ」と言わんばかりにその体を擦り付けてこられる小夏姫。
その声を聞きつけてか、足元の「しとね」から鋭い一声が!


  んぁぁ~”?
 (要約  何か文句あるですかぁ?)


小夏姫、そそくさと懐深く潜り込まれた(笑)




日頃「昼行燈」であっても、いざとならばそこは「おのこ」
日頃「傍若無人」であっても、そこは「か弱きおなご」
時ならぬ「初夏の陣」は、こうして幕を閉じ申した。



して…そのほんの一時のちの事…
気付けば何時も通り、分かち難く絡まった茶色団子の姿。



 おやおや…さもありなんとは思えども、ならば端からそうすればよいのに…のぉ(笑)


げに解らぬは毛玉心
げに愛しきは団子姿



   ふぁぁぁ~~~寝入りばなを邪魔され眠たき事よのぉ…





5月15日3



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ぶほぅ!鼻水フイタ!(=´∀`)
これは是非、八朔一座として
講談師かーさんを従え
全国を公演せられませ( ̄▽ ̄;)

 講談師かーさん、良いですね!
 釈台と張り扇の用意!!あ、かーさんは関西ご出身とのことなので、拍子木も必要ですか?

 小夏姫は鵺、というのも大笑いさせていただきました。すると、かーさんは源三位頼政?いやいや、鵺が懐いて信頼を寄せているんだから、その上をいく?

 この手のお話、大好物でございます。ダボハゼ並みに食いついてしまいますわ。

朔太郎と豆兄弟様

ちぃ~っす!師匠(≧▽≦)


今時 講談なんて聞いてくれるお方がおるのじゃろ~か…( ̄▽ ̄;)
かく言うかーさんも、いっぺんも聞いた事ないしのぉ(笑)

そう言えばさ、最近TVでも時代劇って見かけませんよね?
CSでたまぁ~に「時代劇専門チャンネル」を見ると、何だか新鮮!(笑)
でも、少し前のならともかく、梅之助さんがやってらした伝七なんかとか
もっと前の雷蔵様の眠狂四郎なんてのは、
今の子達が見たら言葉解らないだろうな~~と( ̄▽ ̄;)
「お江戸言葉」や「時代言葉」って、こうして廃れて行くんでしょうねぇ…
何だかちと寂しいっす!

虎丸とりんの母様

こんにちは~(*^-^*)

早速の食らい付き、ありがとうございます(笑)
何だかね、時々発作が起きるのですよ。。。アタクシ( ̄▽ ̄;)
ちょっとだけ(中途半端って事)言葉フェチな所がございましてねぇ。
せっかく「美しい言葉」を持つ国に生まれたのに、何でもかんでも略したり
崩しまくって本来の意味からとぉーーーく離れてたりするのがモヤモヤするお年です(笑)
言葉も時と共に変化するのは重々承知ではありますが、知っているといないのでは大違い
なんではなかろうか…とも思います。

ちなみに。。。「獅子王」は頂いてはおりませぬ(笑)
獅子になりたい「ボケボケ茶トラ」なら、毎日抱いてますけどね~♪
プロフィール

八朔かーさん

Author:八朔かーさん
「女は度胸」のかーさん
「男は優しさ」のとーさん
八朔(♂)と、小夏(♀)の茶トラ兄妹
不思議な縁で結ばれた、離れ離れだった兄妹が再会を果たしました。
二人と二匹…愛しい命達との日々は「猫まみれ」加速中!

八朔

2012.8.8
お散歩中のかーさん達に鳴きながら付いて来た茶トラの男の子八朔。
その日から始まった猫まみれの日々。
保護当時、4か月程だった為、その後半ば強引に、とーさんと同じ誕生日、3月29日生まれと決めました。
優しいとーさんと、ドスコイかーさんに見守られて伸び伸びすくすく成長中。
保護当日の様子はこちらから

小夏
CIMG5150.jpg
2013.3.28
不思議な不思議な「ご縁」に導かれ、我が家の娘になった小夏。
八朔とは離れ離れになっていた実の兄妹です。
沢山の方に愛され見守られてきた、「お社の猫」
度胸の据わった美人さんは、かーさん家で兄の八朔を教育中。
小夏へと続く道はこちらから


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