罠…暗闇に潜むもの
秋の陽はつるべ落とし
すっかり日も暮れて…ほっこりと灯りがともる小さな家
ヴァーサン「ヂーサンや…そろそろ夕餉にするべか」
ヂーサン「ヴァーサンや…今宵はワシが 【らいすかりー】なるものを作ってやるわい」
ヴァーサン「おぉおぉ…それはまた随分と はいからなもんを…あぁ嬉しや嬉しや…」
ヂーサン「ヴァーサンや…できたぞぃ。一緒にまんまにするべな」
ヴァーサン「あいよ、ヂーサン。ありがとうさんだねぇ…どれ、よっこいしょ…っと」
ヂーサン「ほれヴァーサンや、食ってみれ。これが【らいすかりー】ちゅうもんだで」
ヴァーサン「あれまぁ!なんとまんまが黄色いぞな!こげな有難いものをオラが生きているうちに食えるなんて…」
ヴァーサン「ナンマイダブ…ナンマイダブ…」
ヂーサン「ヴァーサンは、いつも大げさじゃのぉ…拝まんでもえぇから、ほれ食ってみろ」
ヴァーサン「お~ぉ…何やら良い匂いがするのぉ…有難や有難や…ナンマイダブ…ナンマイダブ…」
ヂーサン「だぁ~かぁ~ら!拝まんでもええっちゅうに!ほれ、寒うなってきたからの…おコタにお入りな」
ヴァーサン「そうじゃぁのぉ…ほんに夜は寒うなったわぃ…どれ、おコタに入ってぬくもりながらいただこうかいのぉ」
<ト書き>ヴァーサン、おコタに足を入れ、ちょいと驚いた様な顔をした後…
30年程も前なら、さぞかし初々しく色気もあったろう、ほんのり目元を紅に染めての流し目…
ヴァーサン「…いやだよぉ…ヂーサンったら…年甲斐もなく…」
ヂーサン「ほぇ?ヴァーサンどうかしたかや?」
ヴァーサン「それならそうと言ってくれねば…オラにも心の準備ちゅうもんがのぉ…うふふふ…」
ヂーサン「…きしょく悪い笑い方をするでねぇ!何だちゅうんだ、ヴァーサンや」
ヴァーサン「そんな照れ隠し言って…ぢーさんもまだまだ隅に置けんのぉ…あれ、くすぐったや!ぐふふ…」
ヂーサン「…ヴァーサン慣れないものを食って腹ではなく頭にあたったか?」
<ト書き>ヂーサンつと手を伸ばし、ヴァーサンの熱でも測ろうとすると…
ヴァーサンが目ん玉が飛び出しそうな顔で、その手を見つめつつ…
ヴァーサン「あれや!ヂーサン!いつの間に手が3本になっただ?そこに一本、あそこに一本…」
ヂーサン「しっかりしておくれ。ワシの手はほれこの通り生まれてこの方2本じゃわいな」
ヴァーサン「ひょぇぇぇぇぇーーー!!」
ヂーサン「ヴァーサンや、どうした!そんな魂消た声だして!しっかりしろっちゃ!」
ヴァーサン「齧んどる!齧んどる!ぎょぇぇぇぇぇーーー!痛い痛い!」
<ト書き>暴れるヴァーサン…それを押さえつつ戸惑うヂーサン。。。
…と、その時…どこからともなく不思議な声が…
「うみゃぁ~~ぁん♪」

温かくて暗い場所には潜むものあり…
それからちゅうもん、その家では「暗闇には罠」が仕掛けられておる!との言い伝えが、ず~~っと続いておるそうな。
あぁ…どっとはらい、どっとはらい。。。



いつも応援有難うございます。とっても励みになっています♪
すっかり日も暮れて…ほっこりと灯りがともる小さな家
ヴァーサン「ヂーサンや…そろそろ夕餉にするべか」
ヂーサン「ヴァーサンや…今宵はワシが 【らいすかりー】なるものを作ってやるわい」
ヴァーサン「おぉおぉ…それはまた随分と はいからなもんを…あぁ嬉しや嬉しや…」
ヂーサン「ヴァーサンや…できたぞぃ。一緒にまんまにするべな」
ヴァーサン「あいよ、ヂーサン。ありがとうさんだねぇ…どれ、よっこいしょ…っと」
ヂーサン「ほれヴァーサンや、食ってみれ。これが【らいすかりー】ちゅうもんだで」
ヴァーサン「あれまぁ!なんとまんまが黄色いぞな!こげな有難いものをオラが生きているうちに食えるなんて…」
ヴァーサン「ナンマイダブ…ナンマイダブ…」
ヂーサン「ヴァーサンは、いつも大げさじゃのぉ…拝まんでもえぇから、ほれ食ってみろ」
ヴァーサン「お~ぉ…何やら良い匂いがするのぉ…有難や有難や…ナンマイダブ…ナンマイダブ…」
ヂーサン「だぁ~かぁ~ら!拝まんでもええっちゅうに!ほれ、寒うなってきたからの…おコタにお入りな」
ヴァーサン「そうじゃぁのぉ…ほんに夜は寒うなったわぃ…どれ、おコタに入ってぬくもりながらいただこうかいのぉ」
<ト書き>ヴァーサン、おコタに足を入れ、ちょいと驚いた様な顔をした後…
30年程も前なら、さぞかし初々しく色気もあったろう、ほんのり目元を紅に染めての流し目…
ヴァーサン「…いやだよぉ…ヂーサンったら…年甲斐もなく…」
ヂーサン「ほぇ?ヴァーサンどうかしたかや?」
ヴァーサン「それならそうと言ってくれねば…オラにも心の準備ちゅうもんがのぉ…うふふふ…」
ヂーサン「…きしょく悪い笑い方をするでねぇ!何だちゅうんだ、ヴァーサンや」
ヴァーサン「そんな照れ隠し言って…ぢーさんもまだまだ隅に置けんのぉ…あれ、くすぐったや!ぐふふ…」
ヂーサン「…ヴァーサン慣れないものを食って腹ではなく頭にあたったか?」
<ト書き>ヂーサンつと手を伸ばし、ヴァーサンの熱でも測ろうとすると…
ヴァーサンが目ん玉が飛び出しそうな顔で、その手を見つめつつ…
ヴァーサン「あれや!ヂーサン!いつの間に手が3本になっただ?そこに一本、あそこに一本…」
ヂーサン「しっかりしておくれ。ワシの手はほれこの通り生まれてこの方2本じゃわいな」
ヴァーサン「ひょぇぇぇぇぇーーー!!」
ヂーサン「ヴァーサンや、どうした!そんな魂消た声だして!しっかりしろっちゃ!」
ヴァーサン「齧んどる!齧んどる!ぎょぇぇぇぇぇーーー!痛い痛い!」
<ト書き>暴れるヴァーサン…それを押さえつつ戸惑うヂーサン。。。
…と、その時…どこからともなく不思議な声が…
「うみゃぁ~~ぁん♪」

温かくて暗い場所には潜むものあり…
それからちゅうもん、その家では「暗闇には罠」が仕掛けられておる!との言い伝えが、ず~~っと続いておるそうな。
あぁ…どっとはらい、どっとはらい。。。



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コメントの投稿
こんばんは!
楽しいお話、オチが八朔ちゃんなのですね(笑)
いつもながら、八朔かーさんさんの文才は尊敬に値します!!
もしかして・・
文筆業をなさっているのですか??
いちど八朔ワールドに足を踏み入れると
毎日覗かずにはいられません。
別の意味で、私も”八朔まみれ”になっています!!!
楽しいお話、オチが八朔ちゃんなのですね(笑)
いつもながら、八朔かーさんさんの文才は尊敬に値します!!
もしかして・・
文筆業をなさっているのですか??
いちど八朔ワールドに足を踏み入れると
毎日覗かずにはいられません。
別の意味で、私も”八朔まみれ”になっています!!!
シャシャシャ様
こんばんは~^^
えっと…楽しんで頂けたのでしたら嬉しいです^^;
例によって、「時々はっちゃけ病」が出まして…
何となく民話風にしたくなってしまいました(笑)
ちょっと意味不明かぃな…と思いつつ、やってしまうあたり相変わらず私も困ったやつです^^;
時々、こんな風にぶっ飛んでしまいますが、呆れずに生あたたか~~く見守って下さいまし。
えっと…楽しんで頂けたのでしたら嬉しいです^^;
例によって、「時々はっちゃけ病」が出まして…
何となく民話風にしたくなってしまいました(笑)
ちょっと意味不明かぃな…と思いつつ、やってしまうあたり相変わらず私も困ったやつです^^;
時々、こんな風にぶっ飛んでしまいますが、呆れずに生あたたか~~く見守って下さいまし。
ヴァーサンとヂーサンの仲を取り持つ八朔ちゃん♪
無邪気な鳴き声がいいねぇ。
でも、謎の物体の正体が、
こんなメンコイにゃんこだとわかったら
ヴァーサンもヂーサンも、もふもふ獣に心を奪われて
相手のことどころじゃないですね(笑)
無邪気な鳴き声がいいねぇ。
でも、謎の物体の正体が、
こんなメンコイにゃんこだとわかったら
ヴァーサンもヂーサンも、もふもふ獣に心を奪われて
相手のことどころじゃないですね(笑)
ねこねーさん様
こんにちは~^^
もふもふ獣は、お昼寝の真っ最中^^
冬毛になって、もふ度を増した腹毛に顔を埋めて悶絶してきました(笑)
あんまりやってると頭を「テシテシ!」と叩かれますが、それすら快感~♪
ヴァーサンは日々壊れていく気がしとりますだ。。^^;
もふもふ獣は、お昼寝の真っ最中^^
冬毛になって、もふ度を増した腹毛に顔を埋めて悶絶してきました(笑)
あんまりやってると頭を「テシテシ!」と叩かれますが、それすら快感~♪
ヴァーサンは日々壊れていく気がしとりますだ。。^^;