新たなる扉

穏やかな天候に恵まれた関東地方かーさんち辺りの週末。
斜めに長く差し込む様になった午後の陽ざしを追いかけて、茶トラーズが移動しつつ日向ぼっこです。
お日様の光を浴びる八朔にカメラを向けながら(当猫とっても迷惑そうにイカミミですが (^^;)とーさんが呟きます。
「はっちゃく綺麗だねぇ…キラキラだね」
この所、食欲大魔王化している八朔は、身体つきもふっくら。
冬毛を纏って、丸みを帯びて…見ているとモフりたくて仕方が無くなります(笑)
可愛いねぇ…
綺麗だね…
良い子だねぇ…
毎日毎日飽きもせずそんな声を掛け続けています。
きっと、世界中の至る所で同じような言葉を共に暮らす命に掛けているのでしょうね。
そして、そんな言葉を掛けられた方も、それに応える様に益々命を輝かせていく…
気が付くと、何物にも替えがたい存在になっている。
生まれてくれた事に、出会えた事に、そして共に居てくれる事の全てに感謝を捧げたい思いになります。
そんな中、昨日の記事「生まれてきてよかったのかな…」を書き上げた後、とーさんと色々話し合いました。
当たり前が当たり前でない世界への苛立ちや悔しさも含めて。。。

かーさんがずっと以前に住んで居た街では、当時「不要犬の買取り」がありました。
毎月、決まった日に保健所へ犬を持ち込むと、確か当時一頭に付き500円が支払われていたと記憶しています。
恐らくは昔の「野犬狩り」の名残がそのまま残っていたのだと思います。
その昔は野犬による狂犬病への対策として行われていたのでしょう。
でも、その当時かーさんは野犬どころか野良犬だって見た試しがありません。
何事も「前年通り」がまかり通る悪しき慣例の一つです。
そのうち、放し飼いにしていた(いや!ワンちゃんの放し飼いはするなよ!)飼い犬が、「犬獲り」に捕まって保健所に持ち込まれると言う事件が勃発したそうです。
流石にそれは…と騒ぎになって、やっと廃止されたそうな。。。
不要犬を買い取る事も、その後の殺処分も、全て税金で賄われていたんです。
そんな話をしていたら、昨日のペット税の絡みもあって、とーさんが言いました。
「どうせなら生きる為にお金を使えだろ!」
殺処分の為にかかる費用だって勿論税金なのですものね。
ついでに猫も登録制にして、所在と所有者をはっきりさせればいい。
一匹につき僅かでも税金を収め、その替わり権利も与えてもらえばいい。
今日本全国に居るワンちゃんや猫さんの数を考えたら、かなりの財源になるぞ。
その財源で、処分ではなく保護や譲渡などを、個人ではない大きさで堂々とやればいいじゃないか!
これをやって、困る人居るか?
とーさんの熱弁は続きました(^^;

少々ヒートアップしているとーさんの話しを「うんうん」と聞きながら、かーさんジワジワと湧き上がる思いを噛みしめました。
八朔と出会って2年と3カ月。
小夏が加わってくれて1年と8か月。
かーさん自身も、それまで知らなかった世界の扉を開けました。
そして、それはとーさんにとっても未知の世界への誘いだったのです。
かーさんが猫好きだから…
最初はそのスタンスだったとーさんが、どんどん茶トラーズとの距離を縮め、それによって感じた思いや知り得た現状に怒り持ち始めました。
見て…触れ合って…愛した。
人はこんなにも変われるのですね。
八朔や小夏を通じて開いた扉は、確かにとーさんをも大きく変化させたのです。
捨てられっ子だった兄妹は、その存在全てで沢山の事を教えてくれました。
とーさんは今また新たな扉を開いた様です…
「なんで君達はこんなに可愛いんだろうね…」
かーさん気付くと、よくこう呟いています。
かなり遅れて入門した「猫道」でしたが、嬉しい事に遅すぎる事だけはなかった様です。
何かを気付く事に遅すぎると言う事はない。
気付いたら、もっと知ればいい。
知ったら考えてみる。。。
出来る事から…出来る分だけでも考えを行動に移す。
今日より明日はもっと大好きになる、大切な茶色の毛玉達とその仲間の為に。



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